痛みの原因、トリガーポイントを探そう!「五十肩編」 

ちょこっとコーヒーブレイク

 これがあの五十肩!? 痛みは突然きました。

 五十肩と診断され、約2週間で完治した私の事例をご紹介します。

痛みは突然!

 今から7年前の平成26年。今より、7歳も若い50歳。それは、突然起こりました。12月20日頃の寒い朝でした。

 午前5時、けたたましく鳴った目覚まし時計を止めようと左手を頭上に伸ばしたとたん

 痛ーっつ!

 左肩に激痛が走りました。

 恐る恐る、ゆっくりと、左腕を肩より上に動かそうとすると痛みが走ります。初めての経験でした。

 脱臼したのかな……? 

 時計に手を伸ばしただけで、脱臼するなんてありえないと思うのですが、当時は、痛みが何の前触れもなく急に来たので、そう思いました。でも、仕事に行かなくてはならないし、腕を上に動かさなければなんとか痛みを抑えられたので、すぐ治るだろうくらいでそのままにしていました。

変形性肩関節症候群

 ところが、日増しに、痛みはますます酷くなりました。2、3日たってからは、少し動かすだけでも激痛が走りました。

 腕の可動域はだんだんと小さくなって、着替え、お風呂、様々な局面で左手を動かすと激痛。右手だけの生活を余儀なくされ、発症から2、3日で、生活に非常に支障を来たすまでになっていました。

 職場では、左手をパソコンのキーボードまで自力で動かすことできず、右手で左手を持ち上げてキーボードに乗せて作業するという具合。それでも、同僚に知られないように、痛みを堪えながら仕事をしていました。

 医者にかかるのはあまり好きじゃないのですが、流石にこれじゃあまずいと思い、整形外科に行くことにしました。

 レントゲンを撮って、医者から出た診断結果が、「変形性関節症候群」という病名でした。もっと詳しく知りたかったので、どういう内容のものかと質問すると、いわゆる「五十肩」と言われました。

処方された薬に違和感

 「変形性肩関節症候群」いわゆる「五十肩」と診断され、薬をいく種類か処方されました。処方箋をチェックすると、その中に、胃薬が入っていました。

 肩の痛みなのに、胃薬?と不思議に思い、薬剤師に理由を聞いてみると、返って来た内容に、絶句。

 胃が荒れる薬だから、胃薬が入っているというのです。これを聞いて、私は怖くなって薬は飲みませんでした。

 治すために飲んだ薬の副作用で、別の病気になったらたまったもんじゃない。そう思いました。

自分で治してみせる!

 やっぱり、自分で治してみせる。

 今まで大病を患ったことがないので、ある程度の病気は、自然治癒力で治して来た自信からでしょうか、人間はそうそう病気にはならないし、なっても回復能力が備わっているという信念を持っています。

 体調不良も、日頃の生活習慣の結果。だから、生活習慣を見直せば治るという考えです。

 私の両親がそういう考えなので、その子供である私も、当然、そのような信念を持って育って来ました。

 母が腰痛で最悪寝たきりになったなった時も、こういう場合、普通なら、高齢者は、手術、入院という過程を得て、最悪、寝たきりのままという一途を辿る場合があるところ、母の努力と家族の支えで、医者にかからずに自力で治し、今では普通に歩いて生活できるまでになっています。

良書との出会い

 母の腰痛を治すために、たくさんの本を買い、読み漁りました。痛みに関する本は、実にたくさんありますね。どれを信じていいかほんと迷ってしまいますね。

 そして、やっと見つけたのが、

 「誰でもできるトリガーポイントの探し方・治し方 」の本です。これまであきらめていた原因不明の痛みもトリガーポイントをマッサージすることで簡単に治すことができるという本です(値段は高いですが、我が家ではバイブル的存在です。)。

                

 トリガーポイントとは、痛みの原因となるところで、通常は、肩が痛ければ肩、膝が痛ければ膝という具合に、痛い箇所に痛みの原因があると思いがちです。

 でも、この本によると、打撲や切り傷で直痛めた場合じゃない痛みの原因は、別にある場合が多く、医者なども原因を見落として根本治療ができないことが多いとありました。

 痛みの原因となる根本的な場所が、思いも寄らない場所だったりすることもあり、とても勉強になります。

 「もっともよくある痛みは、筋の使いすぎか傷に対する防御反応であり、警告である。痛みは私たちに、何かしら悪いところがあり、注意が必要だというメッセージを送ってくれている。薬によってメッセージを殺し、そのメッセージを無視してしまうことは避けるべきである。」(抜粋)

 これは、本書のはじめに書かれている考え方です。著者は医者であること、また、その考え方、考えに至った経緯、痛み別に書かれた詳細な図解などをみても、とても信頼できると思いました。

トリガーポイントを探そう!

 私は、本書に従って、上げると激痛が走る左肩のトリガーポイントを探しました。

 そして、ついに見つけました!

 なんと、トリガーポイントは、左肩や腕ではなく、首筋にある斜角筋でした。初めて知った場所です。この部位は、精神的に緊張しやすく、胸呼吸によりに負担がかかるらしいのです。確かに、当時、非常に緊張する仕事があり、自分では気が付かないほど緊張していたのです。

 体は本当に繊細で、正直ですね。

 場所がわかれば、ことあるごとに、深呼吸しながら、斜角筋を優しくほぐすように指圧しました。職場でも、こまめにパソコンの手を休めて、指圧しました。

 するとどうでしょう。

 12月20日に痛みが発症して2、3日して上がらなくなった左腕が、12月30日あたりから少ない痛みで上がるようになり、仕事始めの1月4日には、何ごともなかったように、完治。通常業務ができるようになりました。

 当然、今は、五十肩だったのが嘘のよう。普通に腕は上がるし、あれ以来、整形外科に行ったことはありません。

 痛みにもいろいろありますが、まず、トリガーポイントを探してみる。私は、本書で培った知識で、痛みが怖くなくなりました。

悲鳴を上げる前に、日頃から体のメンテナンスを

 今振り返ると、私が経験した「五十肩」は、痛みが突然来ましたが、日頃の疲れや、ストレスが積もり積もって、それが限度を超えてしまったために、体が痛みとして警告してくれていたのだと思います。

 だから、あの体験以来、疲労やストレスが溜まって、痛みや体調不良を引き起こす前に、日頃から体をメンテナンスをしておくようになりました。慢性的になると、治すのに時間がかかるからです。

 機械も日頃からきちんとメンテナンスしないと、故障したり、動かなかったりしますよね。

 どこも痛くないと思っていても、案外、疲れているのを気づかないだけ。肩や足、背中、腰など…… 体のあちこちを軽く指圧してみるとキモ痛(気持ちいい痛み)ではなく

 痛いっ!て飛び上がるほどの痛みを感じるところがあれば、相当、疲れが溜まっている証拠です。体が悲鳴を上げる前に、今のうちに優しくほぐしておいたほうがいい箇所です。

 是非、自分の体に触れて、メンテナンスして、いたわってあげてください。

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