早期退職をしようと思った理由
はじめに
私は、定年まであと4年を残し、30年以上勤めた公務員を2020年3月に早期退職しました。
早期退職を考え始めたのは、2018年の暮れ頃からです。
そして、その決断をしたのは、2019年の6月頃でした。同年7月頃に家族に伝えた後、職場にはなるべく迷惑をかけないよう、8月頃、職場の上司に早期退職希望を告げました。
今でも覚えていますが、あのときの気持ちは、心がスッキリと晴れて、後悔は全くありませんでした。それからは、公務員人生でこんなに仕事が楽しいと思ったことが今までであっただろうか、と思うほど毎日が楽しく、退職の日を待ち遠しく思いながら仕事をしました。
退職に向けて仕事の引継ぎ準備や退職手続を淡々と進めながら、心が平穏な気持ちで仕事をこなし、最後は、自分なりに良い公務員人生を締めくくることができました。
現在は、新たな第2の人生を踏み出し、今までやりたくてもできなかったことに少しずつ挑戦しながら、毎日、豊かな自由時間を満喫し、さらなる豊かな自由時間を追求しています。
私の経験が何かしら誰かの参考になればと、これから、私が早期退職を考えた理由などや、早期退職するかどうかと悩み、決断するために集めた情報や考え方などをお伝えしていこうと思っております。
それでは、まず、早期退職を考えた理由についてです。
早期退職を考えた理由
2018年頃の暮れごろから早期退職を考え始めましたが、当時、管理職になって13年目になっていました。給与は手取り39万円、夏冬のボーナスを合わせると年収は628万円ほどありました。
こんなに高い給料をもらっていて、どうして早期退職を考えたのか?
と疑問に思われるかもしれません。
もったいない!
と思われるかもしれません。
でも、高い給料をもらっていても、当時の私は幸せではありませんでした。
国民のために働くやりがいのある仕事として選んだ公務員の仕事も、いつしかその実感が伴わないノルマの仕事に代わり、過程を重視されない成果主義の中で毎日ヘトヘトになりならが、働いていました。
当然、ミスは許されることではありませんが、ミスをしたときの対偶の恐怖、そのせいで、休日でもミスをしていないか怯えて休まらない状況でした。
ストレスに押しつぶされた者は精神を病み、強い者には媚びへつらい、管理職であろうと値踏みをして言うことを聞かない部下たち。世渡りが上手くない自分には、仕事は苦行そのものでした。
そんなとき、テレビから「あたたの人生はあなたが主役」というフレーズをふと耳にしました。
でも、実際の自分は、自分の人生なのに、主役だと思えない自分がいました。
それはなぜなんだろうか?
1日8時間ワークデスクに向かう毎日。1日24時間、寝ている以外の時間のほとんどを自分以外の人のため(組織のため)に使っているからだと気づきました。残業や通勤時間が長ければ長いほど、自分や家族との大切な時間をすり減らしていることになります。
家に帰っても、休んでいても、仕事のことが頭から離れない。仕事のことや、嫌な上司や部下、同僚のことでイライラして離れない。
人間関係を良好にする本をたくさん読みましたが、結局は「相手は変えられない」ので、そのために買ったたくさんの本にお金と労力を使いました。
結局、自分の人生なのに、クリエィティブな頭もエネルギーも時間も全部、自分のために使うよりも、その多くが他人に持っていかれているということに気づいたいたのです。
『自分の人生、自由に、好きなことや、やりたいことをして、楽しく、豊かに暮らしたい』
それが、自分のお金を稼ぐ目的であり、働く理由であったはずです。
それなのに、お金を稼いで高い給料をもらっても、自由に、好きなことや、やりたいことをして、楽しく豊かに暮らしたいという夢は遠のくばかり。
むしろ、いつの間にか、働くために生きているという逆転した状況になっていた気がしました。
このままだと、自分の自由な時間やクリエイティブな頭やエネルギーは他人に持っていかれ、好きなこともやりたいこともできないまま、定年まで働き、年老いていく……
僕やイヤだ!
てなりました(笑)。
自分に残された時間はあとどのくらいあるのだろうか。
若い頃は考えもしなかったこと。計算してみて、その少なさに驚愕しました。
体や頭がまだ冴えている今この時期にこそ、やりたいことをやらなくて、定年退職してからしようなんて呑気に考えていいのだろうか。
公務員になってから、長期間の海外旅行なんて行ったこともない私。定年してからなんて悠長に言ってられません。体力がある若いうちに旅行しなきゃ意味がないんです。
夢への挑戦をずっと思いとどまっていた私。中には、80歳から始めた人も耳にはしますが、やはり、早ければ早いほど、体と頭が冴えている若いうちにやりたい。
明日死んでも後悔しない生き方をしよう
とよく聞く言葉ですが、雷に打たれたように、初めてその言葉本来の意味が自分の胸に届きました。
2019年、年明け、初詣でおみくじを引きながら、「挑戦すべし」という言葉を胸に、早期退職への道を踏み出してみようと思いました。
次回は、早期退職決断に向けて集めた情報をお伝えします。
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