いたれりつくせり介護保険

豊かな人生をめざして

今年の3月から介護保険の利用を始めた母。

その様子をお話しいたします。

せっかくの国の制度を活用しないともったいない。

70代まで一人で買い物に行ったり、好きな映画を見たりと活発だった母なのに、80代になってからそれが次第にできなくなっていました。身の回りのことは一人でできるのですが、足腰が弱くなったせいで、付き添いがいないと一人で外出ができない状態です。

100歳まで足腰元気なお年寄りを見ると、80歳だからと諦めてはいけない。母にも、自分の足で元気に歩いて、生きがいを取り戻してもらいたい。 

そこで、私は、介護保険による支援を申し込んでみることにしました。

介護保険料だけずっと払いっぱなしではなく、せっかくの国の制度を活用しないともったいない!(笑)ですよね。

要介護にならないように予防を目的としたサービスもあり、積極的に利用してもいいのかなと思いました。

コロナ禍の中、地域の包括センターに申し込むと、対応は丁寧で親切、手続きは簡単で、迅速です。

コロナの状況が改善し始めた頃、母に対して、日常生活の状況について聞き取り調査を行い、厚生労働省が作成した「基本チェックリスト」でチェックし、医者の診断書を提出するなど必要な書類を提出して、1週間足らずでサービスの適用を受けることになりました。

母は、認知機能はしっかりしていて、食事や排泄など身の回りのこともほとんど一人でできるので、「介護予防・日常生活支援総合事業対象者」となりました。

「介護予防・日常生活支援総合事業対象者」とは?

簡単に言えば、要介護(要支援1・2や要介護1〜5)には該当しないが、介護予防・生活支援サービス事業によるサービスを必要としている対象者であるということです。

左の表にあるように、要介護度が、要支援1の前の段階にある対象者ということです。

費用は全く要支援1と同じで現役収入でなければ1割負担となります。

負担額は5,032円。とても安いですね。

私は、「介護予防・生活支援サービス事業」というものをその時初めて知りました。

サービスの内容は、訪問型と通所型に分かれ、サービス内容は生活機能向上のための機能訓練や生活支援サービスなどで、要支援1・2の方と一緒です。ただ、利用できる回数が、要介護の度合いが上がるごとに回数が増えるということです。

まず、母の場合は、家に閉じ籠りがちでもあったので、初めてのこともあり、通所型の4か月短期集中地域リハビリ教室を選択しました。

母が若返った!

3月からケアー開始。6月までの4か月間、毎週1回の半日、送迎付きで、近くの施設に行くことになりました。

そこでは、理学療法士の指導の下、歩行訓練などの個人に合わせた機能訓練や健康チェック、他のお年寄りと集団体操のメニューとなっています。

母は、家に閉じ籠りがちだったのが、毎週1回だけでも理学療法士の方々や、他のお年寄りとの交流で、今まで家族だけだった世界が広がりました。

今日あった出来事やクイズは全問正解だと嬉しそうに話したり、とても生き生きしています。

今までは、歩行訓練を億劫がっていた母が、自分から率先して、家でも歩行訓練を行ったり、オシャレにも気を使うようになり、若返ったようです。

いい制度は使いこなす。

4か月短期集中コースは、一切、費用はかかりません。

ワンボックスカーによる送迎があり、理学療法士の方から歩行訓練やマッサージ、飲み物も用意され、いたれつくせり。

3月から開始した介護予防サービスはそろそろ4か月。母の歩行機能も良い兆しが見えてきており、さらなるステアップのために、介護予防サービスを継続する予定です。

介護予防・生活支援サービス事業所施設は、選びきれないほどあり、機能回復のための最新の器具が豊富に揃っています。1日コースだと趣味の講座も設けていて、しかも、料金は1割負担。使いこなさないともったいないと思いました。

厚生労働省が作成した「基本チェックリスト」で介護非該当者でも、一般介護予防事業サービスがあります。これは、65歳以上すべての方が利用できる介護予防サービスで、筋力アップ教室や栄養や、健康体操などを行う地域ふれあいデイサービス、認知症特化教室などの介護予防教室などが充実しています。

これらは無料で、お金に余裕があるのならともかく、高いお金を出して、スポーツクラブに通わなくても、健康が十分に維持できるサービスだと思います。

また、要介護の度合いが高い場合は、ご家族の負担も減らしてくれるのではと思いました。

人生100年時代、いつまでも現役で。

人生100年時代と言えど、足腰が動かなくなったら、好きなことができなくなり、人との交流も減り、社会との繋がりがなくなると、生きがいは失われてしまうのではないかと思います。それだけ、人間にとって、行動の自由が一番大事なのかなと思います。

私が後期高齢者になる頃には、高齢者が増加し、こんないたれりつくせりのサービスが続くのか、破綻するのではないかと思う今日この頃。

だから、私は、幾つになっても、自分の足で立って歩けるように、いつでも現役という気持ちを持ち続けて、自助努力で今のうちに鍛えておこうと思っています。

コメント

  1. 黄金期 より:

    おはようございます。

    今回も記事をみて凄いと思いました。
    ブログというより新聞記事。まとまっていて分かりやすい。

    私の両親も今年の誕生日で85歳。

    是非この「介護予防・生活支援サービス事業」を両親に勧めたいと思います。

    ただ問題なのが父親。

    体が大分動かなくなっているのに、大丈夫、そんなもの必要はないと。
    本当に自分も含め男はダメだな。

    次回の記事も楽しみにしてます。

    • こんにちは。
      黄金期さん、コメントありがとうございます。
      新聞記事だとお褒めの言葉をいただき、素直に嬉しいです。
      確かに、男性は女性より少ないらしいです。
      まずは、お母様からというのがいいかもしれません。
      お母様が経験していろんな情報を得れば、お父様も重い腰が上がるかもです。
      でも、人それぞれ。自分でできるなら別にサービスを利用しなくてもいいと思いますよ。

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